二胡を煮込んだアナコンダ
2011年の初物の松茸は、出張先の香港にて。

基本的に中国人は、松茸の香りを「植物園の温室の匂い」 「園芸用の腐葉土」 「森の土の香り」などと言って好みません。

ところが9月に出張したとき、

「松茸フェアをやっているレストランがあるので行こう!」

と誘われました。案内してくれた曾さんによれば、日本でも、昔は香りを嫌っていた果実のドリアンや
ウォッシュタイプのチーズを今では平気で食べているように、日本食に馴染んだ香港人は、松茸を食べるんだそうです。

メニューはこんな感じ。松茸は中国の雲南省シャングリラから、毎日、空輸されてくるそうです。

本当に松茸ですね~。1香港ドルは約10円なので、日本で食べるより安いです。

シャングリラ産松茸は、カナダ産やスウェーデン産のように、味や香りが近い別のキノコではなく、遺伝子レベルでも国産松茸と同じで、近年は日本にも大量に輸入されているそうです。

メニューは曾さんにお任せしました。

まずは一品目。「松茸の甘辛深炒め」

ゴマ油で、さっと油通した松茸を醤油と甘味噌で強めに炒めたもの。
口いっぱにゴマの香りが広がり、松茸の香りが、強い甘辛味の彼方に消えて、台無しになっています。

気をとり直して、二品目は「松茸の中華スープ」

松茸を金華ハムや野菜と共に、とろ火で煮込み、松茸の香りや食感を見事に殺し尽くしました。

醤油ベースのスープは、質の良い金華ハムの美味しいダシと野菜の仄かな甘さ、煮込まれてクタクタにされて食感も香りも皆無となった松茸が楽しめる逸品です。

三品目は「新鮮松茸のオイスターソース炒め」

今日届いたばかりの新鮮な松茸を、何にでも合う万能調味料オイスターソースで炒めました。
鮮度の良い松茸の強い香りが、それを必死で消そうとするオイスターソースと見事に対立し合い、口の中で倉田保昭とブルース・リーが殴り合いをしているような味です。

いずれも劣らず、香港人の松茸の対する思いがピリピリわかる料理です。

いや~異国で松茸が食べられるなんて、いい時代になりましたね~









……たぶん基本的にあの臭い、好きじゃないんだね。
普通にホイル焼きとか、土瓶蒸しとか、松茸御飯とか釜めしとか、

ぜってーに食えねーだろー!本当は!香港人!